相場の見通し
今週は福島原発や中東情勢、欧州周辺国の財務問題などの市場に与える影響が緩和し、世界的な株式市場の底堅さを背景としたリスク投資の拡大と、欧米の金融政策が投資家の思惑に移行した週となった。
ただ、東日本大震災や福島原発が世界的な投資家に与える影響は限定されたとしても、実際に被害を被った日本の企業や投資家のリスク回避姿勢は継続する可能性が高い。現実に海外への再投資は控えられ、外貨建て資産の売却が進み、生損保が支払うことになる保険金額はこれから必要になる。阪神・淡路大震災の時にも円買い圧力が高まったのは震災後1カ月程度あたりからである。円に対する上昇圧力が高まるまでにはある一定の時間が必要なのである。目先、ドル円やクロス円は日本と主要国との金利差拡大を背景に一旦上昇する可能性があるが、その後は再び円高圧力が高まり下落すると考えられる。
またECBでは、ユーロ圏の3月消費者物価指数・速報値の前年比が予想を上回る2.6%だったことから来週利上げを決定すると思われるが、連続利上げの可能性を否定していることやポルトガルなどの財政懸念を抱えていることで、ユーロは売り基調に反転する可能性があると見ている。現在でもポルトガルの国債利回りの上昇や、アイルランドの支援方針を巡る動きを受けて欧州のソブリン危機が意識されユーロが売られている。利上げだけで高値圏にあるユーロを買い進めることはリスクが高過ぎると考えている。さらにFRBでも出口戦略に軸足を移すことが前提であり、本日の米3月雇用統計やFOMC会合後のバーナンキFRB議長の記者会見で慎重な見通し発言があればドルは売られてしまうことになる。
来週は、政策金利決定会合(豪州、日本、英国、ユーロ圏)が目白押しで、現状の各中央銀行の金融政策の見方が判明する。“相場予想は修正しながら行うのが本道である”是非、相場見通しの参考にして頂きたい。